参議院 内閣委員会

6月4日 参議院 内閣委員会
2024年6月4日 参議院 内閣委員会で質問しました。ぜひ録画をご視聴ください。 
★Youtube録画 https://www.youtube.com/live/ccBigD1VvBs?feature=shared&t=3068
★ツイキャスアーカイブ https://twitcasting.tv/norikorock2019/movie/794989236

令和6年6月4日火曜日 参議院内閣委員会(未定稿より転載)

○石垣のりこ君
立憲民主・社民の石垣でございます。どうぞよろしくお願い申し上げます。では、早速質問に入らせていただきます。子ども・子育て支援法、いよいよもう佳境というところになりますけれども、これまでの質疑の中で幾つか具体的に検討していただきたい事項を申し上げたいと思います。まず、自営業、フリーランスの方たちへのこの支援の必要性に関してなんですが、自営業やフリーランスの方に対して、子どもが1歳になるまでの期間、国民年金保険料を免除する措置というのが今回創設されます。これはこれで一歩前進とは思うんですが、雇用労働者と比較した場合、やはりまだまだ十分な支援とは言えません。雇用されていて雇用保険に加入している方は、社会保険料、厚生年金保険料の免除に加えて、雇用保険の育児休業給付を受け取ることができます。今回拡充されました最大28日の手取り10割相当、これは両親共に一定条件の下というのはありますけれども、そのほか180日まで67%、それ以降は50%、これも十分とは言えないんですが、育児休業給付金があると、収入の手当てがあると。一方で、自営業者、フリーランスの方などは、今回の改正で、育児休業中の国民年金保険料は免除になるけれども、個々のこの保険料自体は、医療保険のですね、免除されず、これ、産前産後の免除はありますけれども、収入がなくなる分の支援がありませんので、収入で見れば非常に大幅なマイナスになるということが分かります。更に言えば、会社員は、育休が終わればそのまま職場に復帰して同じように給料を受け取ることができるという一定の保証がございます。しかし、フリーランスや自営業者の方は、一回離れた仕事が育休後にも同じように再開できるかどうかというこの保証はございません。そういう不利益を被らないようにという通達はあったとしても、さまざまなやっぱり不利な立場に置かれているということです。そういう不安がある中で、よし、結婚も仮にした、子ども、子育て頑張ってみようという選択をするというのは、やはりかなり非常なハードル、更に勇気が要ることなのではないでしょうか。こういうことをやっぱり鑑みて、自営業者、またフリーランスの方たちを対象とした育児休業給付金同様のこの支援策の検討というのをやはりもう早急に進めていく必要性があると考えますが、大臣、いかがでしょうか。

○国務大臣(加藤鮎子君)
お答え申し上げます。多様な働き方と子育ての両立支援が求められる中、雇用保険の適用を受けず育児休業給付の対象とならない自営業やフリーランス等の方々も含め、親の就業形態にかかわらず、全ての子ども・子育て世帯を切れ目なく、また経済的にも支援することが重要であると考えてございます。こうした視点も踏まえまして、自営業、フリーランス等の方々の育児期間中の経済的な給付に相当する支援措置としまして、国民年金の第1号保険者について、育児期間に係る保険料免除を創設することを本法案に盛り込んでいるところでございます。また、自営業、フリーランスの方も含めまして、全ての子ども・子育て家庭を支援する観点から、児童手当の抜本的拡充、また出産・子育て応援交付金の制度化、それからこども誰でも通園制度、これは経済的支援ではございませんが、全ての子ども・子育て家庭を支援する観点から、こういった制度も本法案に盛り込んでいるところでございます。親の就業形態にかかわらず、支援を強化をしてまいります。まずはこうした施策の早期実現を図ることによって、フリーランスの方々も含めまして、若い世代が子どもを持ち安心して子育てができるよう支援を推進してまいります。

○石垣のりこ君
拡充していただくのはもちろんいいんですけれども、今挙げていただいたものというのは、もちろん誰でも受け取ることができる、でも、それは子どもを産んで育てていくときに出ていくお金として基本的には受け取るものなんですよね。収入そのものがやはりなくなってしまうと、その生活を元々維持していた部分がなくなってしまうので、じゃ、その分は、自営業の皆さん、フリーランスの皆さん、ちゃんとためておいてくださいよというのは、ちょっと余りにも、やはりちょっと難しいところがあるんじゃないんですかというところで、これは早急にこういう体制を整える必要が、本当に2030年までが反転のチャンスだということであれば、できるだけ条件を整えるという意味で必要なんじゃないですかということを申し上げたんです。それが要らないということではなく、更にちゃんと、生活費の部分もこの通常の雇用保険同様にちゃんと見るべきではないかということを申し上げたわけでございます。その点しっかりとご理解いただきたいと思います。是非ともよろしくお願いいたします。誰でも通園制度と、先ほど杉尾議員からもこの点ございましたけれども、特に医療的ケア児に関してのこども誰でも通園制度について伺います。私の地元宮城で、医療的ケア児の支援に携わっている方がいらっしゃいます。その方に今回の「こども誰でも通園制度」についてどうお考えですかということを伺ってきました。今回導入が予定されている6か月から3歳未満のお子さんを対象に保育所等の利用が可能というこども誰でも通園制度では、医療的ケア児も受入れの対象となっています。誰でもというからにはもちろん対象になるのは当然なんですけれども、この医療的ケア児及びその家族に対する支援に関する法律、いわゆる医療的ケア児支援法ですね、これから3年たって、今、各地域でどのような変化があって、何が課題として残っているかということを、これ、まずきちんと精査してからこのこども誰でも通園制度に行かないと混乱してしまうのではないかという懸念を持っていらっしゃいました。実際、いろんな検証も、調査などもなされているとは思いますけれども、ちょっと、それにしてもちょっと唐突に、こども誰でも通園制度に医療的ケア児も入ります、できるだけ受入れ体制を整えていきますということが先行してしまっていて、現場でのやはり不安というのがあるようです。こども誰でも通園制度の子ども側のメリットって、これどのようにお答えだったでしょうか。

○国務大臣(加藤鮎子君)
お答え申し上げます。こども誰でも通園制度は、医療的ケア児や障がいのある子どもも含めまして、子どもの成長の観点から、全ての子どもの育ちを応援し、子どもの良質な成育環境を整備すること、これを目的としているものでございます。こども誰でも通園制度によって、子どもにとっては、家庭とは異なる経験や家族以外の人と関わる機会、これが得られること、また、子どもについて専門的な理解を持つ人から保護者に対して子どもの良いところなどが伝えられ、子どもへの接し方が変わるきっかけとなるなど、保護者と子どもの関係性にも良い効果があることなど、これまで家庭の中だけで生活をしていた子どもにとって大変意義のあるものと考えているところでございます。

○石垣のりこ君
そうした効果も否定はしないんですけれども、じゃ、医療的ケア児において、生後6か月から3歳未満の間に、成長の観点から、どこでも、誰でもどこでも預けられるという制度にどの程度のニーズ、必要性があるかということに関して、全く否定するものではないんですけれども、ちょっとこれはきちっと丁寧に考えなければならないのではないかというちょっと問題提起をしたいと思うんですね。実際、その発達の状態もさまざまです。定型発達の子どもたちとまた違う、発達支援をしっかりとアセス取りながらやっていかなければならないというときに、そのインクルーシブを否定するわけではないんですが、医療的ケア児については集団移行がなかなか疾患状況から難しい時期があると。なので、子どもの発達アセスをして次の集団につなげる、そういう体制が必要であると。例えば、まず必要なのは、今ある児童発達支援センター、ここの体制が本当にちゃんと整っているのかというと、全国まちまちですし、かなり医療的ケア児の受入れが、ここの、この発達支援センターであっても困難だと、受け入れられないという医療的ケア児をお持ちの親御さんたちのこれご意見としてあるわけです。早期からの、加速化プランにおける支援強化の障害児支援、医療的ケア児のところに、早期からの切れ目ない支援とインクルージョンの推進というふうに書かれていて、児童発達支援センターによる専門人材の巡回支援や看護師等の配置促進により、保育所等の受入れ体制を強化というふうに書かれてはいるんですけれども、そもそもこの大本の児童発達支援センター自体の受入れを断られるという、この医療的ケア児の需要を満たしていないという現状があるわけなんです。この点に関してどのようにお考えなのか、児童発達支援センターの機能拡充についてお答えいただきたいと思います。

○国務大臣(加藤鮎子君)
委員のご指摘、大変共有、問題意識、共有させていただきます。医療的ケア児につきまして、子どもの療育を担う児童発達支援センター等の受入れ体制、これを確保していくことは、医療的ケア児とその家族の育ち、暮らし、育ちと暮らし、これを支えていく上で大変重要なことであると考えております。医療的ケア児の支援体制については、医療的ケア児の人数や支援のニーズ、医療や福祉の資源などにより、地域によって様々な状況があると承知をしておりますが、自治体において地域の支援ニーズをきめ細かく把握し、必要な児童発達支援の体制を計画的に確保するようお願いをしていくとともに、センター等が医療的ケア児を受け入れた場合の報酬の充実を図る、こういった受入れ体制の確保と支援の充実を図っているところでございます。引き続き、医療的ケア児とそのご家族が安心して地域で暮らし、育つことができるようにしっかりと取り組んでまいります。

○石垣のりこ君
今取り組んではいらっしゃるんだと思うんですけれども、実態どうかというと、まだこれからというところがあるということは重々承知しつつ、一般社団法人全国児童発達支援協議会による昨年、2023年3月に出されました厚生労働省令和4年度障害者総合福祉推進事業、障害児通所支援の支援内容に関する調査研究報告書、こちらに、児童発達支援センターと言われるところの中に、これ4類型に分けてアンケートを取られているんですけれども、特に指定がない児童発達支援センター、主に難聴のお子さん、主に重心のお子さん、そして医療型という4つのカテゴリーに分かれております。同じ児童発達支援センターで、ああ、ここだったらうちの子どもをちゃんと見て発達支援してもらえるのかなと思いきや、医療型や重心の受入れは医療的ケア児のお子さんたちも進んでいます、でも100%ではありません。受け入れられていないのは、やはり特に指定がない児童発達センター、ここで65%の受入れがなされていないんですよ。受け入れることができない、もしくは受け入れていないという現状の数字があるんですね。なぜかというと、ちゃんと見られる看護師の方、それなりの資格のある方がいらっしゃらないということがやはり大きな要因になっています。それでなくても受入れが十分でない状況で、このこども誰でも通園制度の対象施設に、ここのところちゃんと確認していただかなきゃいけないんですけれども、今回、誰でも通園できますよの対象施設に児童発達支援センターも入っていると。これ、誰でもなので、医ケア児のお子さんだけじゃなくて定型発達のお子さんも含めての話です。この定型発達児も受け入れること、これも検討していらっしゃるのか。対象にはなっています。これ実際どうお考えなのか、お答えいただけますか。

○政府参考人(藤原朋子君)
お答え申し上げます。誰でも通園につきましては、全ての子どもを対象にするということが大前提でございます。その上で、医療的ケア児について受入れを、安全を確保しながら受入れ体制を確保していくということが非常に重要でございますので、障がい児の受入れの場合の単価の増に加えまして、対象の施設として児童発達支援センターについても是非ご参画をいただきたいということで、今試行的事業についてもスタートをしようとしているところでございます。また、先ほどの大臣からのご答弁にもございましたように、そもそも児童発達支援センター自体の充実ということも非常に重要だというふうに考えておりまして、その意味では、自治体における計画的な体制の整備、そしてセンター等が医療的ケア児を受け入れた場合の報酬の充実、これは、ご承知のとおり、6年度の報酬改定では、医療的ケアが可能な福祉職員への評価の充実だったり入浴支援の加算であったり、そういったことも盛り込んだところでございます。こういったことを総合的に取り組みながら、医療的ケアのお子さんへの対応についてしっかり努めていきたいというふうに考えております。

○石垣のりこ君
児童発達支援センターの拡充に関して、より受入れができるように今整えているところだというご答弁だったと思うんですけれども、私がもう一つ伺いたいのは、この児童発達支援センター自体が誰でも通園制度のこの「誰でも」の中に、定型発達のお子さんも誰でもの中に入っていて、いわゆる児童発達支援センターに誰でもの定型発達のお子さんも入るのかどうかということをどう検討されているんですかということです。

○政府参考人(藤原朋子君)
ご指摘のとおり、この医療的ケア児のお子さんを誰でも通園の対象とするときにどういうふうな体制で受け入れていくかということは非常に重要な課題であると考えております。先ほど申し上げました単価の増とか、そういった一般的な対策ももちろんですが、試行的、誰でも通園の試行的事業の検討会、12月に中間取りまとめを発表いたしました。この中でも、こういった障がい児、医療的ケア児への対応、非常に重要な課題だというふうに指摘をいただいております。特に医療的ケア児の場合には、外出することがそもそも難しいお子さんがいるということを考慮しつつ提供体制を検討する必要があるですとか、看護師のサポート体制が受け入れられる、受けられるような体制をどうやって整備をするか、こういったことを併せて検討する必要があるというふうに考えております。既存の事業の活用も踏まえまして、試行的事業を取り組む中で検討をしっかりと進めていきたいというふうに考えております。

○石垣のりこ君
親御さんが心配されているのは、今でも児童発達支援センターに医療的ケア児の子たちがなかなか受け入れられない状況なのに、そこに定型発達のお子さんたちも入れますよ、誰でも通園なのでここもオーケーですよと言われた場合に、いや、そっちより、まずは自分たちが入れるようにちゃんと対応していただけるように、発達支援をより必要としているお子さんたちが入れるようにしてほしいんだけれども、今誰でも通園制度の対象になっているということは、定型発達のお子さんたちも対象になるのかなということを心配されているんですね。順序として、最終的にインクルージョンの世界を目指すのはいいんですけど、今その段階にないんじゃないですかということなんですけど、もう一回ご答弁いただいていいですか。

○政府参考人(藤原朋子君)
お答え申し上げます。先ほどの答弁の中でご紹介いたしました試行的事業の検討会、12月に中間報告を取りまとめたところでございますが、児童発達支援センターについて、こども誰でも通園制度の中でどのように活用して位置付けていくかということについてでございますけれども、このこども誰でも通園制度を実施するに当たりまして、地域における児童発達支援のニーズや資源の状況も踏まえながら、障害児の支援に支障がないように留意して実施することも必要であるというふうなご指摘もいただいております。したがいまして、そういった中で、まさに先生おっしゃったような児童発達支援センター本来の充実ということも踏まえながら、こども誰でも通園制度の中でどのような留意をしながら実施をしていけるかということについてしっかり検討していきたいと考えております。

○石垣のりこ君
よりやっぱり必要な方が受けられる体制をまず整えるというその順序が必要だと思いますので、この点、実際、こども未来戦略会議の中でも実際に当事者団体のところから要望が出ていたと思いますので、是非この点しっかりと考慮していただきたいと思います。その上で、やはり児童発達支援センターでも、看護師配置のある重症心身障害の認定を受けているところしか実際のやはり受入れが難しいわけですよね。まだまだ医療的ケア児を診てくれる訪問看護師の数というのも相当数不足していますし、地域によっては本当、ようやく一人だけいて、この方に断られたらもう本当24時間365日親がもう付きっきりで何とかしなきゃいけないという本当に悲痛な声を上げていらっしゃる方もいます。実際、この今医療的ケア児が担って、医療的ケア児のお子さんがいらっしゃる親御さんというのは、腹膜透析、人工呼吸、ネブライザー、経管栄養、酸素投与、人工肛門管理、自己注射の家族による処置、まあ血糖値測ったりとかインシュリンなどの注射したりとかですね、こういう、親であるというだけでいわゆる違法性の阻却が行われていて、非常に大きな医療的な負担が全て親に行っているという状況があります。介護職等に許されている医療的ケアはそのごく一部で、相当な研修などを受けた方もしくは看護師の方ですけれども、喀たん吸引、経鼻胃管そして胃瘻、この3つだけなんです。医療的ケア児に必要なだけの看護師さんがいらっしゃればいいですし、これからどんどん養成していってたくさんの看護師さんに診ていただくというのは、それなりの時間が掛かると思います。この現状を打破していくために、やはりもう少し、これは人の命が懸かっている話なので安易な話ではないと思うんですけれども、親御さんがここまで医療的なことを、親であるということで担っていると、この24時間365日の、もちろんいろんなところにお世話になっているところあるでしょうけれども、この負担を軽減し、より医療的ケア児の受入れも含めて広げていくために、やっぱりこの担っている医療的ケアの部分をもうちょっと違う形で誰か担える方たちを増やしていく、そういう検討というのをせざるを得ないということも考えられるんじゃないかと思うんですが、この点についてちょっと現状の検討状況などありましたら教えてください。

○政府参考人(藤原朋子君)
お答え申し上げます。まずもって、医療的ケア児、親御さんが付きっきりで看護をしておられると、そういう実態も多々ある中で、我々としては、その訪問、通所、ショートステイ、様々なサービスを組み合わせて医療的ケアに対応できる体制を確保をしていくことが何より重要であるというふうに考えております。特に、委員から特にご指摘をいただいたのは、そういった医療的ケア児の受皿を充実させるためにも、医療的ケアを担うことができる方々、人材を看護職員以外にも広く広げていくべきではないかというご指摘だったと思います。この点につきましては、まずもって、看護職員の配置に限らず医療的ケアの研修を受けた福祉職員、認定特定行為業務従事者でございますけれども、による対応を可能とするとともに、そうした福祉職員が対応を行う場合の評価の充実を図るなど、人材の柔軟な活用を図ってきているところでございます。さらに、医療的ケアを担うことができる対象職種の拡大については、これは医療行政を担う厚生労働省の所管になるわけでございますので直接的にお答えをすることは難しいですけれども、医療的ケアを行う際の安全性の確保など、丁寧かつ慎重な議論を進めていくべき課題であろうというふうに考えております。こども家庭庁としても、医療的ケア児そしてそのご家族の支援をしっかりと確保できるように、引き続き関係省庁とも連携しながら取り組んでいきたいと考えております。

○石垣のりこ君
今申し上げただけでも本当ごくごく課題の一部でございますので、本当に丁寧に当事者の方たちのお話を聞いていただいて、預ける側も、もちろん当事者も、そして受け入れられる側も不安がないようにしていかなければならない、それにしてももう課題が余りにも多いなということを申し上げておきたいと思います。続いて、幼保無償化の対象外とされている幼稚園類似施設について伺います。幼稚園類似施設とは、主に3歳から5歳児を対象に幼稚園と類似の教育活動を行う施設で、認可を受けていないものを言います。幼保無償化が導入される2019年の、令和元年の10月からですね、ときに認可がないということで無償化の対象から外れました。とはいえ、実際に通園しているお子さんいらっしゃいます。地域に定着している施設もあります。地域子ども・子育て支援事業、まあいわゆる13事業の一つとして多様な集団活動事業の利用支援ということで、地方自治体の手挙げ方式で支援が行われているというのが現状です。この幼児教育類似施設については、2019年の子ども・子育て支援法改正の際に、本法施行後5年を目途として行われる検討に際しては、幼稚園と類似の機能を有する施設・事業であって学校教育法第4条第1項の規定による都道府県知事の認可を受けていないものを子育てのための施設等利用給付の対象とすることを含め、検討を行うことという条項が衆参の附帯決議に付けられております。また、令和4年3月17日に行われた幼児教育・保育の無償化に関する協議の場幹事会でも滋賀県の三日月知事が、生涯にわたる人格形成や義務教育の基礎を培う幼児教育の重要性等を鑑み、検討を重ねてもらいたいと発言されています。これも、今回の子ども・子育て支援法の改正に当たって、この幼児教育類似施設、これ本年度の対象に含めるという検討が行われたかどうか、教えてください。

○副大臣(あべ俊子君)
委員にお答えさせていただきます。令和元年のその子ども・子育て支援法改正の際に付された附帯決議踏まえまして、文部科学省といたしまして、ご指摘の施設に対する支援の在り方、法施行後の5年を待つことなく直ちに検討させていただきました。具体的には、地方の公共団体、関係府省により構成される幼児教育・保育の無償化に関する協議のこの幹事会におきまして検討を行うとともに、令和2年度に地域における小学校の就学前の子どもを対象とした多様な集団生活、集団活動への支援の在り方に対する調査を行わせていただいたところでございます。これらの検討を踏まえまして、文部科学省におきましては、令和3年度よりご指摘の施設の利用料の一部を補助する地域における小学校就学前の子どもを対象とした多様な集団活動事業の利用支援を開始しているところでございます。本事業に関しましては、令和3年度に開始したところでございまして、利用実態等の把握、財政状況も踏まえていきながら、必要に応じて見直しを行いながら、事業の着実な実施に努めてまいります。以上でございます。

○石垣のりこ君
今お話にありました多様な集団活動事業の利用支援について伺いますけれども、この基準額、月額の上限が2万円なんですね。これ、幼保無償化制度の幼稚園は2万5700円、認可外保育施設だと3万7000円です。大きな差があります。この多様な集団活動事業の利用支援の基準額が2万円となった根拠を教えてください。

○副大臣(あべ俊子君)
お答えさせていただきます。地域における小学校の就学前の子どもを対象にした多様な集団活動事業の利用支援におきましては、先ほど申し上げました令和2年度に実施いたしました調査において把握した地方自治体が行う利用者支援の実態を参考にさせていただきながら、幼稚園、保育所等の認可施設に対する利用者支援とのバランスを考慮させていただきながら、月額2万円を基準額と設定させていただいたところでございます。また、国や地方自治体の厳しい財政状況の中にあって、この事業を安定的に実施していけるよう、対象施設の過去3年間の平均月額利用料を算定対象としているところでございます。

○石垣のりこ君
今、バランスを取ってということだったんですけれども、ちなみに、この幼稚園2万5700円、認可外保育園3万7000円の基準額の上限というのはどのように決めたのか、併せて教えていただけますか。

○委員長(阿達雅志君)
速記を止めてください。〔速記中止〕

○委員長(阿達雅志君)
速記を起こしてください。

○政府参考人(藤原朋子君)
お答え申し上げます。幼児教育の、幼児教育、保育の無償化の制度化について、令和元年の法改正におきまして実現をいたしました。このときの、幼稚園について2万5700円、保育所について3万7000、その幼稚園と保育所の無償化の対象の金額につきましては、自己負担額の平均額ということを踏まえながら設定をしたということでございました。

○石垣のりこ君
ちょっと決め方がやはり違うんですよね。全ての幼稚園類似施設が2万円になるわけではなくて、これいろんな施設があるんですけど、この施設ごとに支援額が決められているようなんですけど、その額ってどういうふうに決めているか、ご説明いただけたりしますか。

○政府参考人(淵上孝君)
お答え申し上げます。先ほど副大臣ご答弁申し上げましたように、令和2年度にこの制度を創設するための調査を実施をしたところでございます。この調査におきまして、各自治体がこの施設に通っておられるお子さんたちへのその利用料の支援をどのようにやっているのかということを調査をいたしました。その実態を踏まえて、大体多くの自治体が行っている支援がカバーできるようにということで2万円というふうなことで、その利用実態、利用者支援の実態ですとか、先ほど申し上げた幼稚園、保育所などへの支援の状況、こうしたものを勘案したということでございます。

○石垣のりこ君
既に支援を行っていた自治体の支援額の平均が7000円弱であって、国と都道府県と3分の1ずつの負担で大体2万円になったというお話がいただきましたけれども、レクを受けたときにいただきましたけれども、これ、便乗値上げ対策で過去3年間の保育料の平均額、基準額としているということなんですけれども、それだと、やっぱり昨今のこの物価高ですとか、あと賃上げのこの金額というのがやはり反映されないわけですよね。施設型給付のある認可施設だと人事院勧告の数値が公定価格に反映されますので、施設側の負担が生じないようになっています。しかし、幼児教育類似施設は施設型給付はありませんので、物価上昇、賃金上昇分を賄うには保険料を引き上げるしかないと、あっ、保育料を引き上げるしかないと。保育料を引き上げたくても、やっぱり保護者負担が増えるのは忍びないということで、施設としては保育料を上げにくい。上げたら上げたで保育者の、保護者の負担が増えると。これ、施設の経営を安定させると同時に、やはり保護者負担が増えないようにするためには、この支援金の金額、もう少しやはりこの2万円から、こういう人件費であったりとか物価の高騰を勘案した分の増額というのがあるべきだと思うんですが、この点、いかがでしょうか。

○副大臣(あべ俊子君)
お答えさせていただきます。確かに、その物価、人件費の高騰を反映させるべきではないかという質問に関してお答えさせていただくところでございますが、この事業における基準額におきましては、ほかの支援施設のバランスを考慮しながら設定をさせていただくところでございます。なお、内閣府の地方創生臨時交付金におきましては、実は物価高騰への対策として、地方自治体が地域の実情に応じて本事業の対象施設を交付対象とすることも可能とさせていただいているところでございます。

○石垣のりこ君
使えるお金があるということなんですけど、結局は自治体の裁量に委ねられているというところで、全ての施設が、じゃ、それを使いたいと思っても、その自治体が採用していなければ難しいということにやはりなってしまうんだと思います。やはり、この全ての子どもの育ちを応援するという点で、こういうちょっと不公平な状態が生じているという面に関しては、これを今の方法ではなくて、少なくとも、今のように物価高であるとか賃金上昇とか、この分ぐらいのものがちゃんと反映できるような利用支援の在り方というのを今後是非ともちょっと検討していただきたいなと思うんですが、もう一言、ご答弁いただければと思います。

○副大臣(あべ俊子君)
本当に、先ほども申し上げたところでございますが、この令和2年の実施した調査、地方自治体が行う利用者支援の実態を参考にしながら、幼稚園、保育園の認可の施設に対する利用者支援とのバランスを考慮して、月額2万円を基準額と設定したところでございますが、この本事業における基準額につきましては、こうしたほかの支援施設のバランス、財政状況などを考慮する必要があるというふうに、委員のご指摘のように認識をさせていただいているところでございます。

○石垣のりこ君
令和2年もコロナ禍というところでございまして、こういう影響もあって、それが本当に直接反映、今の現状に合っているかというと、やはり乖離があると思います。是非ともご検討いただきたいと思います。よろしくお願いいたします。では、続いて、実質的な負担は生じないという子ども・子育て支援金制度に関して、答弁に関して具体的に伺っていきたいと思うんですが、岸田総理は、5月17日の本会議での質問で、支援金に関するご答弁で、賃上げと歳出改革によって社会保障負担率の軽減効果を生じさせ、その範囲内で支援金制度を構築することを基本とし、実質的な負担が生じないこととしているとご答弁されています。また、社会保障負担率は上がらないことを国民に新たな負担を求めないことのあかしとしてお約束したいと、個々人の保険料の額が増えるのではないですかという私の問いに対して、国民全体の負担率にすり替えて答弁をしていると言っても過言ではないと思います。国民の皆さんが関心あるのは、国全体の一般的な数字ではなくて、自分自身が支払う負担が実際幾ら増えるのか、本当に増えないのかということでございます。岸田総理は、賃上げという単語を使っているんですけど、賃上げされると個人が負担する保険料額は増えると考えるのが自然ですので、実質的な負担は生じないと、実質的な負担のこの的に一体何が込められているかということなんですが、実際の個々人の負担というのは増える場合があるのではないかということを具体的に伺っていきたいと思います。宮城県の協会けんぽの標準報酬月額表、これ資料に付けておりますけれども、ご覧いただければと思います、2枚目かな。これを見ながら伺います。月、例えばですが、26万9000円の方の健康保険、厚生年金保険料の自己負担額、幾らでしょうか。金額だけお願いいたします。

○政府参考人(日原知己君)
お答え申し上げます。報酬月額が26.9万円の場合ということでございますけれども、これ、標準報酬月額が26万円となりますので、本人負担分の健康保険料は1万3013円、同じく本人負担分の厚生年金保険料は2万3790円となるところでございます。

○石垣のりこ君
足していただくと3万6803円になるということだと思うんですが、この方が27万円に1000円賃上げされると、健康保険料、厚生年金保険料の自己負担額幾らになるでしょうか。これ、合計額で結構です。あと増額の分の数字をお答えください。

○政府参考人(日原知己君)
お答え申し上げます。報酬月額が27万円の場合ですと、標準報酬月額が28万円になりますので、先ほど申し上げました2つの保険料、合計いたしますと、3万9634円でございます。これらを、これらの差になりますと、これを報酬月額から差し引いた額については、これは23万366円となりまして、先ほどお話ししました報酬月額が26.9万円の場合に比べて1831円少ない計算となってございます。

○石垣のりこ君
ということで、結局、保険料が上がるわけですから、手取りが減るということになるわけですよね。1831円、1000円お金が賃金アップになったとしても、保険料が増える分、1831円のマイナスになるということが分かります。つまり、賃上げをしたら個々人の保険料の額が増えるということが起こり得ると、これは上げ幅にもよるわけですけれども。そして、場合によっては手取り額が減るということもあるという、これ一例です。これに子ども・子育て支援金が加わりますので、この方の場合ですと、支援金の見込額、令和10年の満額で700円ということになると思いますけれども、もう確実に保険料として給料から差し引かれる額というのはこれ増えるんじゃないんですか。これ、この見解いかがでしょうか。

○政府参考人(熊木正人君)
お答え申し上げます。支援金の導入によって個々人の方がどのような影響を受けるかにつきましては、従来から繰り返し申し上げていますとおり、加入する医療保険制度や所得の多寡によって異なるため、一概には申し上げられないと申し上げてきました。それから、もう一つ一貫して申し上げていますとおり、支援金の導入によって国民の皆様に新しい拠出をいただくこと、これ事実でございますが、歳出改革を基本といたしまして保険料負担の軽減効果を生じさせるということでございます。その結果、全体としては実質的な負担が生じないと、こういうふうに申し上げております。それに、社会保険保障負担率という具体的なメルクマールを設けさせていただいてご説明を行ってまいりました。これをしっかりと行ってまいりたいと思います。先生おっしゃられましたように、このケースですと、26万から28万という月額報酬ということでございますので、500円弱とかそういった支援金の金額になろうかと思いますが、それがしっかりとキャンセルアウトされるように歳出改革をしっかり取り組み、そして賃上げで確実にしていくということです。先生が今おっしゃられたケースは、ちょっと、このテーブルといいましょうか、標準報酬が表になっているものですから、完全に比例していないためにこの端境のところで生じる課題だと思います。これはどちらかというと、これを問題としていると、これが問題というよりも、我々としては、支援金が導入されることをちゃんとしっかりとキャンセルされるような改革をしていくということ、これは、今おっしゃられた境の問題は元々ある課題だとは思いますけれども、そういったことも、しっかりと賃上げを行っていくことで、基本的には賃上げを行うということは可処分所得が増えるということでございますので、それについてもしっかりと行っていくということでございます。

○石垣のりこ君
トータルで考えると、全体では負担は増えないけど、でも個々のケースにおいてはそういうこともあり得るということは否定できないというのは、すごい回りくどい話になると思うんですけれども、答弁のことは結局そのラインからは変わらないわけなんですよね、政府側としてはね。でも、実際のところでは、これ本当に個々のケースがあるので一概には言えないというのは実際だと思うんですけれども、ここの数字を見ていただいて、今、1831円手取りは減りますよねということは一応ここの部分では言えるわけですよ。ただ、ほかにもいろんな勘案する変数の要素がありますから、これが全ての確定した要素ではないということはもちろん承知の上で、一つの例として申し上げていることです。全体の話をしていても結局個々の話が分からないので、具体的なケースをあえて指摘して申し上げました。歳出の中身によっては、歳出改革を進めていくということなんですけど、この中身によっては、負担割合、保険料率が上がる可能性というのもこれ否定はできないわけですよね。このところまでちょっと突っ込んで今日はお話ししませんけれども、いろんな不確定要素がたくさんある中でこの歳出改革にしてもこの支援金制度も進められているということは言えると思います。では、歳出改革の具体的な中身について伺っていきます。歳出改革とは具体的に何かといいますと、全世代型社会保障構築を目指す改革の道筋、これ資料に付けてございまして、一番上、トップの資料でございます。これに掲げられている項目の中から実施すると。まずは、2024年度、今年度実施する取組から幾つか具体的に伺っていきますが、後期高齢者医療の患者負担割合見直しというのがございます。これちょっと、後期高齢者医療制度自体の見直しが多岐にわたっているので、限定してどこまでというのをちょっと難しいかもしれませんけど、ここで400億円程度が削減されているというふうに示されているんですけれども、この400億円、具体的に何をして削減されたのか、教えてください。

○政府参考人(日原知己君)
お答えを申し上げます。後期高齢者医療制度でございますけれども、これは、能力に応じた負担をお願いする観点から、令和4年10月から、一定以上の所得がある方につきまして窓口負担割合を2割とする見直しを行ったところでございます。こうした見直しに伴いまして生じる国費分の影響額でございますけれども、これにつきましては、新たに2割負担となる被保険者の方にご負担をいただくもののほか、これに伴いまして受診行動の変化によります医療給付そのものの減少効果、こちらもあるということでございます。

○石垣のりこ君
今のご答弁の中にもありましたけど、もう一回ちょっと聞きますね。削減された400億円、これなくなったわけではなくて、誰かが医療機関に支払をしているということになりますけど、この400億円は誰が負担したんでしょうか。

○政府参考人(日原知己君)
全てをどなたかにご負担をお願いしたというよりも、まず、先ほどの繰り返しになりますけれども、この2割負担とする見直しを行いましたことに伴いまして、受診行動の変化による医療給付そのものの減少効果、これが一つあるということと、それから、ご指摘のとおり、新たに2割負担となる被保険者の方にご負担いただいたものと、そういうものがあるということでございます。

○石垣のりこ君
窓口負担が増えた方がいるということで、減らした分がそっくりそのままなくなったわけではなくて、一定、この窓口負担、1割から2割負担になった方が自腹を切って払ったということになるわけですよね。入院時の食費の基準の見直しについても伺いますが、これ具体的には、これ食費の基準の見直しがなされています、どんな改革なんでしょうか。

○政府参考人(日原知己君)
お答えを申し上げます。入院時の食費についてでございますけれども、これは令和6年度の診療報酬改定におきまして、食材費等の高騰を踏まえた対応を行います観点から、家計におきます食事支出なども参照して見直しを行ったところでございます。具体的に申し上げますと、本年6月より、一食当たり30円の引上げを行っているところでございます。

○石垣のりこ君
一食当たり30円、一日当たり90円ということで、掛ける入院している日数になると思いますけれども、これも患者負担を増やすということですよね。これ、削減した金額というのは、削減したというか、患者負担にした分というのはあくまでも患者が支払うという、まあ当然のことですけど、それでよろしいですか。

○政府参考人(日原知己君)
お答えを申し上げます。今ご答弁を申し上げました30円の引上げについてでございますけれども、基本的に患者の自己負担額の引上げということでお願いをしておりますけれども、低所得の方などにつきましては、所得などに応じて自己負担額の増加、これを20円から10円というふうにいたしておりまして、その差額につきましては保険給付を行っているところでございます。

○石垣のりこ君
収入に応じて軽減、負担軽減も行っているということはございましたけれども、でも自己負担の部分は増えているということだと思います。もうちょっと時間がなくなってまいりましたので、すみません、例えば、あと、そのほか24年度に実施する取組として、薬の長期収載品の保険給付の在り方の見直しというのもございます。元々の、そのジェネリックではない元の薬を希望する際に4分の1の自己負担が生じるとかですね、これも結局は患者負担が増える話というふうになっております。続いて、28年度までに検討するという項目、この工程表ではないですけれども、工程の中の右側の項目ですね、この中の項目について伺っていきます。医療に関して。医療の3割負担、括弧、現役並み所得の適切な判断基準設定というのは、これ具体的にどのようなことなのかご説明ください。

○政府参考人(日原知己君)
お答えを申し上げます。今お話のございました昨年末に閣議決定した改革工程でございますけれども、この改革工程におきまして、医療における現役並み所得の判断基準や基準額の見直しに当たっては、現役世代の負担が増加することや、それから令和4年10月に施行された窓口2割負担の導入の施行状況などに留意しつつ検討とされていることも踏まえ、今後丁寧に検討をしていくこととしてございまして、現時点で見直しの方向性が決まっているものではございません。

○石垣のりこ君
見直しの方向性は決まっていないといっても、より削減していく方向、歳出削減していく方向を考えると、自己負担の割合が増えていくという方向性なのではないかということは容易に想像できます。介護保険に関しても、利用者負担、2割負担ということで、この範囲も多分同じようなことで、これから検討されるということになるんだと思います。さらには、多床室の室料負担の見直しというのもあるわけですよね。これ利用者負担の増加する額も含めてちょっと私の方からちょっと時間がないので申し上げると、月額大体8000円の負担増になります。ここで確認なんですけれども、利用者負担が生じる利用者で、年収が一番少ない段階の人、月の年金などの収入額というのがどのくらいかというと、大体年金の支給額は12万円程度、12、3万円程度だということになると思います。その中で、食事代とか、あと老健施設などに例えば入った場合に、要介護3の方が老健施設に入った場合に、毎月の負担額というのは大体およそ幾らになるのか、トータルでいくらになるのか、ご答弁いただいてよろしいでしょうか。

○政府参考人(須朋之君)
お答え申し上げます。室料負担の対象となる方の収入額につきまして、例えば、単身世帯で収入が公的年金のみの住民税課税者の場合でございますが、最低で月約30万円超、平均で月額17万5000円程度となっております。あっ、13万円超、すみません、最低で月額約13万円超、平均で月額17.5万円程度ということでございます。他方、質料負担の対象となる方の平均的な支出額につきましては、一定の仮定を置いた推計でございますが、例えば療養型介護老人保健施設の入所者の場合で、月額で申し上げますと、介護サービス費が約4万円、食費が約4万円、その他光熱水費や日常生活用品費等々合わせまして、月額で10万円程度となっております。

○石垣のりこ君
ちょっと時間が来てしまったんですけれども、結局その歳出改革と言っているものほかにもすごいたくさんあって、ちょっと今日時間がなくて言えなかったのがちょっと残念なんですけれども、結局、歳出改革してなくなるわけではなくて、結局いろんなところに負担になっていく。で、高齢者の方たちがお金を持っていて、じゃ、払いますよっていうんで払えるんだったらいいんですけれども、その負担が結局は現役世代の、子育て世代にまさしく負担がのしかかってくるということが十二分に想定されるようなことが次々とこの工程の中に書かれているということなんですよね。実質的な負担が生じないと言って、もうおっしゃってはいるんですけれども、実際、負担を増やさずにこの精度をやっていけるのかということに対して非常な私は疑義を持っております。中身の精査ができないままこの子育て、子ども・子育て支援法の審議がここで終局されていくことに対しては非常に懸念を申し上げたいと思います。ちょっと、さっと最後に加藤大臣の見解を伺いたかったんですけれども、時間ですのでその懸念を申し上げて、こうした具体的な数字も含めて本来であればこうした委員会の場でしっかりと審議がなすべきだということを申し上げて、私の質問を終わります。