参議院 予算委員会
参議院 予算委員会で質問に立ちました。録画をぜひご視聴ください。
★Youtube録画 https://www.youtube.com/live/6igz3cY-D8c?feature=share&t=4817
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令和五年三月二十四日(金曜日)
参議院予算委員会(未定稿)
○石垣のりこ君
立憲民主・社民の石垣のりこです。
まず、冒頭、明治以降の伝統あるわが国のこの国会における全ての審議、そしてわが国の議会制民主主義の根幹を支える公文書の信憑性について伺います。
まず最初に、内閣府の公文書担当にお伺いします。
平成29年の公文書ガイドラインの変更以前にも、公文書管理法上、官僚には公文書及び行政文書の作成に正確性を期す責務が課せられていましたか。
○政府参考人(笹川武君)
お答え申し上げます。
行政文書の正確性についてということでございます。先生ご指摘のとおり、平成29年にガイドラインを改正して、適切・効率的な文書の作成についての規定を追加しました。そもそも、公文書管理法の第4条において、行政機関は、意思決定過程や事務事業の実績を合理的に跡付け、又は検証することができるよう、文書を作成しなければならないと定められておりますので、29年にその正確性確保を期するための具体的な手続を定める以前につきましても、行政文書の正確性の確保を期するということは当然のことであったと考えております。
○石垣のりこ君
当然であったということですが。
次に、人事院にお伺いします。
一般論としまして、国家公務員が行政文書を捏造した場合、国家公務員の懲戒制度上、捏造はどのような扱いになっているでしょうか。
○政府参考人(荻野剛君)
お答えいたします。
懲戒処分については、所属職員の服務を統督するとともに事実関係を十分に承知し得る立場にある任命権者において、事実関係を確認の上でご判断されるべきものでございます。
その上で、一般論として申し上げれば、職員が公文書の捏造をするなど、公文書の不適正な取扱いにつきましては懲戒処分の対象となり得るものと考えております。
○石垣のりこ君
懲戒処分の対象になるということです。
次に、法務省にお伺いします。
国家公務員が行政文書を捏造した場合です。一般論として、刑法上の虚偽公文書作成罪及び同行使罪が成立すると解釈されますが、その認識でよろしいでしょうか。
○政府参考人(松下裕子君)
お答えいたします。
犯罪の成否は捜査機関によって収集された証拠に基づいて個別に判断されるべき事柄でございますので、お答えは差し控えさせていただきます。
なお、あくまでも一般論として申し上げれば、刑法第156条の「虚偽公文書作成罪」は、公務員が、その職務に関し、行使の目的で、虚偽の文書若しくは図画を作成し、又は文書若しくは図画を変造したときに成立し得るものと、また、その行使罪は、それらの文書又は図画を行使したときに成立し得るものと承知しております。
○石垣のりこ君
引き続き、法務省に伺います。
刑事訴訟法の第239条第2項の「官吏又は公吏は、その職務を行うことにより犯罪があると思料するときは、告発をしなければならない。」との規定がございます。公務員には告発義務があると定めていると考えられますが、その解釈で間違いないでしょうか。
○政府参考人(松下裕子君)
お答えいたします。
あくまでも一般論として申し上げれば、御指摘の刑事訴訟法239条2項は、公務員が、合理的根拠に基づき、その職務を行うことにより犯罪があると思料する場合には、告発しなければならないという公務員の一般的な告発義務を定めているものと承知しております。
○石垣のりこ君
では、内閣人事局にお伺いします。
国家公務員法の第2条第3項の公務員の定義を見れば、国務大臣も公務員と解されるんですが、その認識で間違いはないでしょうか。
○政府参考人(窪田修君)
お答えいたします。
国務大臣につきましては、国家公務員法上の別職の国家公務員でございます。
○石垣のりこ君
事務方にお尋ねいたしましたけれども、当たり前のことではあるんですけれども、平成29年以前も各省の官僚の皆さんは公文書及び行政文書の作成に当たり正確性を期す責務を負っていることが明らかになりました。当然ですよね。そして、公文書、行政文書の捏造は懲戒対象であり、犯罪であるということも、また当然ながら確定をしたわけでございます。当たり前です。また、国務大臣を含む公務員には犯罪行為を告発する義務があるということが確認できたということになります。
そこで、高市大臣にお伺いしたいと思うんですが、これ、イエス、ノーでお答えいただける内容ですので、簡潔にお答えいただければと思います。
ここまでの事務方の答弁を踏まえますと、あの文書に捏造があるとしますと、高市大臣は国家公務員でございますから、公文書偽造で告発の義務が発生するということになると思います。たとえ被疑者不明であっても告発しなければならないということになるわけですが、その上でお伺いするんですけれども、まだあの総務省の行政文書の高市大臣に関する記述は捏造であるとの御認識は変わりませんか。イエス、ノーで結構ですので、お答えください。
○国務大臣(高市早苗君)
ありもしないことをあったかのように書いている私に関する4枚の文書については、そういうことから「捏造である」と申し上げました。
○石垣のりこ君
この期に及んでも、捏造であるということは撤回されないということでございます。
総理にお尋ねいたします。
例の文書について伺うわけではありません。憲政のあるべき姿として伺いたいんですが、今回の質問にあたりまして、過去の質疑で、国会質疑で、私が行ったような質問、つまり、国務大臣が官僚の不正行為を認知した場合、告発する義務があるのではないかという質問がなされた前例があるかどうかということを調べたんですけれども、当然のごとくといいますか、そんな質問は国会の場ではなされていなかったわけです。まあ調べた範囲ではございますけれども。
当然といえば当然で、自分の保身のために、官僚に罪があると国会答弁で明確に言及して、自分の部下たる官僚にあらゆる不都合を押し付けると、そんな大臣はこれまでいらっしゃらなかったということになるのではないでしょうか。明治開闢以来、部下の罪をかぶって辞職した大臣はいたとしても、保身のために部下を売り飛ばすような、そんな大臣はいなかったんです。この一点だけを取りましても、もはや高市大臣は閣僚として到底任に堪えないと言わざるを得ません。
総理、管理者としてのやっぱり能力が余りにも低いと言わざるを得ない高市大臣、これ、閣僚にとどめておくということは、岸田内閣の行政能力全般が問われかねない問題だと思います。これ以上わが国の行政機構を傷つけないためにも、即刻、高市大臣罷免された方がいいのではないかと思いますが、いつ罷免されますか。
○委員長(末松信介君)
じゃ、高市国務大臣。(発言する者あり)簡潔に願います。
○国務大臣(高市早苗君)
すみません。
正確性の確保に関する平成29年の行政文書の管理に関するガイドラインの改定前とはいえ、総務省でチェックもできず、当事者である大臣や大臣室職員にも配付されず、正確性が確認されていない文書が作成され保存されていたことは、当時の総務大臣として、大変残念で、申し訳なく思っております。そして、私は、当時のその作成に関わった方々を告発するというつもりはございません。
なお、ガイドライン策定後の平成30年や令和2年にも公文書の改ざんや文書偽造などが判明して、財務省や法務省や資源エネルギー庁の職員が処分をされたということは承知をいたしております。
公文書の正確性を保つというのは、本当にこれからの大切な大切なテーマで、私たちが共に取り組まなきゃいけないことだと思っております。
○内閣総理大臣(岸田文雄君)
まず、委員の方から、罷免するのか、いつ罷免するのかというご質問いただきました。これは余りに論理の飛躍ではないかと思います。
今、われわれはこの国会の中で今何を議論しているのか。行政文書、これは正確でなければならない。しかし、この正確でなければならない行政文書の正確性に疑義が呈されているからして、この正確性についてまず確認しなければならないということで総務省においてこの作業を行っている、こういった状況にあります。
そして、今、その作業の中で、現状においては、22日に総務省が委員会に提出した精査結果によれば、作成者が不明の文書があるほか、作成者が確認された文書についても、文書に記載されている内容についての正確性は確認できなかった、現状はこういったこの精査結果が出されている、こういった状況にあります。
引き続き、この正確性についてはこれ議論をしていかなければならない段階であります。その段階においていきなり更迭云々とおっしゃることは余りに論理が飛躍しているのではないか、このように思っております。
○石垣のりこ君
残念です。決断と実行を掲げる岸田総理の御答弁とは思えないんですけれども。
正確性はあくまでも正確性で、精度の程度の話から事柄の有無の話にすり替えていらっしゃると、私は高市大臣のご答弁を聞いていて思います。
とある月刊誌の記述、インタビューの中に、高市大臣がこのようにお答えになっていらっしゃいます。「官僚が政治家を殺すのは簡単なんです」とおっしゃっていると。もうこれは真逆ですよね、政治家が官僚を壊している。そして、日本の行政機構、統治機構を破壊しているのは高市大臣自らじゃないんでしょうか。あっ、答弁は結構でございます。是非とも、日本の統治機構をこれ以上壊さない……
○委員長(末松信介君)
石垣委員にお伝えします。高市大臣、手挙がってますので、ちょっと答弁させてください。お願いします。
○国務大臣(高市早苗君)
今、正確におっしゃってないと思います。その「官僚が議員を殺すのは簡単なことだ」というのは、私の言葉ではなく、そうおっしゃっている議員がいる旨でございます。
○石垣のりこ君
同僚議員たちからは、官僚が政治家を殺すのは簡単なんですねというようなご発言があったということで、これは失礼いたしました。
まあでも、このように皆さんからも…(発言する者あり)
○委員長(末松信介君)
静粛に。
○石垣のりこ君
そのように捉えられてしまうということで、頑張っている官僚の皆さん、この高市大臣の捏造発言によって、まさしく行政の統治機構が壊されていると言わざるを得ません。是非とも早い決断をお願いしたいと申し上げて、次の質問に移りたいと思います。(発言する者あり)
○委員長(末松信介君)
静粛に。
○石垣のりこ君
続いて、統一教会問題についてまずは伺います。
総理、昨年、「法人等による寄附の不当な勧誘の防止等に関する法律」が成立をいたしました。しかしながら、統一教会においては不当な寄附の勧誘とおぼしき事案が継続されているとの情報が全国霊感商法対策弁護士連絡会などにも寄せられております。
総理は、これ以上被害が広がらないように全力で取り組んでいきたいというふうに国会の答弁でもされていらっしゃいますし、そうであるならば、やはり自治体議員と統一教会との関係及び自民党の自治体議員と統一教会との関係、これをきちんと調査して、それこそ統一地方選の前に、人数、そしてどういう関わりがあるのかということを公表すべきではないでしょうか。
○内閣総理大臣(岸田文雄君)
政治と統一教会部の関係、自民党と統一教会との関係についてのご質問でありますが、自民党においては、統一教会及び関連団体と一切関係を持たない方針であることを踏まえ、ガバナンスコードを改定し、その方針について党所属全国会議員及び全国都道府県連に対して通知したところであり、これを徹底してまいります。
委員の方から今、地方議員についてこれを調査するべきではないか、こういったご質問をいただいたわけですが、地方議員につきましては、この統一地方選挙にあたりまして、統一地方選挙が行われる41の地方の組織についてまずその確認をしたところ、党方針、ガバナンスコードを地域支部や候補者等に周知徹底の上、同方針にのっとって選定を、手続きを進めた組織9組織、そして、候補者選定に当たり党方針遵守の宣誓書等を求めた組織が27組織、候補者決定、候補者決定後、党方針の遵守を改めて文書で周知徹底した組織が5組織、それぞれ地方組織においてこの対応を行っているということであります。
こうした対応を取ることによって地方組織においても党の方針を徹底するべく、自民党として対応している次第であります。
○石垣のりこ君
党の方針を徹底しているとおっしゃるんですけれども、実際過去にどうであったのか、まずそこの確認、そこの公表から未来に向かって進んでいくのではないかと思うんです。やっています、やっていますとおっしゃっても、今までどういう状況であったのかということが分からなければ、本当に対応されていくのか、どの程度の対応が必要なのかということも分からないと思います。
是非とも、統一地方選前に、皆さんの判断基準にもなると思いますので、自民党さんの方でしっかりとこの点、まずは人数で、どういうような関わりがあったのかと、最低限そのくらいのことは公表していただきたいと思いますけれども、もう一歩踏み込んだ調査をお願いできませんでしょうか。
○内閣総理大臣(岸田文雄君)
まず、議員とこの統一教会の関係については、それぞれ様々な状況における本人の判断あるいは認識、すなわち心の問題であり、だからこそ、これ各党とも議員本人による報告に基づいて実態把握を行っているものと考えています。自民党においてもそうした基本方針に基づいて実態把握を行っており、地方議員についても、必要であれば議員本人から説明すべきものであります。
大切なことは未来に向かって関係を断つことであるということで、先ほど今回の統一地方選挙を機に改めて全国の組織で各議員のこの状況について確認をした、こういったことであります。選挙を通じて、未来に向かって関係を断つ、こうした党の方針を徹底することによって政治の信頼回復、努めていきたいと考えています。
○石垣のりこ君
未来に向かって関係を断つことが過去を省みないことの理由にはならないと思います。是非ともしっかりと調査を進めて明らかにしていただきたいと思います。
続いて、ちょっとこれ通告申し上げていないので恐縮なんですけれども、総理がウクライナを訪問した際に、ゼレンスキー大統領への贈答品として広島の名産しゃもじ、これ「必勝」の文字が入ったしゃもじをゼレンスキー大統領に差し上げたということなんですが、まず事実確認として、これは事実でしょうか。
○内閣総理大臣(岸田文雄君)
外交の慣例として地元の名産のお土産を持っていく、こうしたことをよくやります。
今回、地元の名産であるしゃもじをお土産として使ったということ、承知をしております。
○石垣のりこ君
これ「必勝」って書かれているのというのは、これは選挙とかスポーツ上の競技ではありませんので、日本がやるべきは、やはり平和を、いかに和平を行うかであって、これ「必勝」というのは余りにも不適切ではないかと思うんですが、その点いかがでしょうか。
○内閣総理大臣(岸田文雄君)
地元の名産について、その意味を私から申し上げることは控えますが、いずれにせよウクライナの方々は祖国や自由を守るために戦っておられます。こうしたこの努力に対してわれわれは敬意を表したいと思いますし、わが国としてウクライナ支援をしっかり行っていきたいと考えております。
○石垣のりこ君
今本当に多くの方が亡くなっている、その戦場に行って、いくら名産というのはあるかもしれませんけれども、「必勝」と書かれたしゃもじをお渡しするのは私は非常に不適切だというふうに申し上げます。
それよりも、やはり、最後、もうこれ時間がありませんので申し上げたいと思いますけど、(資料提示)同性婚、先進7か国のうち日本を除く、6か国、そしてEUの駐日大使が連名で性的マイノリティーの方の人権を守る法整備を促す岸田総理への書簡をまとめていたことも判明しましたし、経団連の十倉会長も、欧米への遅れ、恥ずかしいというふうにおっしゃられているということで、むしろこういう政策を広島サミットの前に進めていっていただくということを強く申し上げて、私の質問といたします。
ありがとうございました。