参議院 東日本大震災復興特別委員会

4月19日 参議院 東日本大震災復興特別委員会で質問
★2023年4月19日 参議院 東日本大震災復興特別委員会で質問に立ちました。ぜひ録画をご視聴ください。 Youtube録画 https://www.youtube.com/live/e4BTiZ6MHBg?feature=shared&t=7431

令和5年4月19日水曜日

参議院震災復興特別委員会(決定稿)

○石垣のりこ君

立憲民主・社民の石垣のりこでございます。大臣のさきの所信に関しまして、東日本大震災の記録、そして教訓の伝承の観点からまずは伺っていきたいと思います。復興大臣は、これまでの復興施策を振り返り、政府の制度や組織の変遷等を取りまとめますと所信で述べておられます。その概要、そして完成の見込み、また活用についてはどのようにお考えか、教えていただけますか。

○国務大臣(渡辺博道君)

ご指摘の復興施策の振り返りにつきましては、今後の大規模災害からの復興に当たって、東日本大震災の復興施策を参照し、教訓として活用できるよう取りまとめていくものであります。このため、関係省庁とも連携しまして、第1期復興・創生期間の終了に至るまでの復興に係る制度や組織や取組の変遷、過去に例を見ない施策の趣旨や経緯、復興の進捗状況等について資料を収集、整理するとともに、昨年度、有識者による会議を開催して、その課題や教訓等について整理を進めてきたところでございます。今後、関係省庁との協議を経て、夏頃までに復興庁としては最終的な文書を取りまとめていきたいと思っております。また、最終的な文書につきましては、将来の大規模災害からの復興に備えて、国や地方公共団体、さらにNPO、民間企業、研究機関など様々な主体に活用されるよう、ウェブサイト等で広く公開してまいりたいと思います。

○石垣のりこ君

膨大な資料になることは容易に想像できますし、関係省庁の協議を経てということで、今後、復興庁としての総まとめがどんな形で出てくるのか、非常に期待したいところであります。一方で、これはあくまで政府側、復興庁側の記録であり教訓であるということですので、今後、この東日本大震災をどういう形で検証し、教訓を残していくのかということに関しまして、やはり

より客観的に資料を分析をしていくということが必要になってくる、そのためにはしっかりと記録を残していかなければならないということがあると思います。復興構想7原則の1にあります、広く学術関係者により科学的に分析し得る資料として、可能な限り資料そのものを網羅的に収集して検索しやすく整理しておくということにおきまして、令和3年3月9日に閣議決定されました復興・創生期間後における東日本大震災からの復興の基本方針の変更についてにおきまして、国立国会図書館東日本大震災アーカイブ「ひなぎく」との連携が挙げられているところです。まず、この「ひなぎく」について伺います。概要と、現在検索可能なコンテンツ件数、東日本大震災に関わるコンテンツ件数、何件あるでしょうか。

○国立国会図書館長(吉永元信君)

国立国会図書館東日本大震災アーカイブ、愛称「ひなぎく」は、東日本大震災を始めとする地震災害に関する記録を一元的に検索できるポータルサイトでございます。国立国会図書館が収集した震災記録はもちろん、公的機関に加え、報道機関、教育機関、NPO、ボランティア団体、そのほか民間企業を含む様々な民間団体のアーカイブと連携し、それぞれが所蔵する震災記録を一元的に検索し、活用することができます。令和5年4月現在、400万件以上の震災記録を検索することができます。

○石垣のりこ君

ありがとうございます。この「ひなぎく」なんですけども、現在400万件以上を検索できるということなんですけど、かなりの量ではあるんですけれども、これでも網羅しているわけではないということなんですけれども、その東日本大震災以外にもアーカイブしている災害データがあるということで、これがなぜなのか、また、どんな災害データがアーカイブされているか、ご紹介いただけますか。

○国立国会図書館長(吉永元信君)

「ひなぎく」では、阪神・淡路大震災や新潟中越地震などの東日本大震災以前に発生した地震・津波災害等の記録や、熊本地震等の東日本大震災以降に発生した震災の記録も収集しております。これは、被災地の復旧復興事業、今後の防災・減災対策や学術研究、教育等に活用していただくという「ひなぎく」構築の目的にかなうものとして収集しているものでございます。

○石垣のりこ君

ほかの自然災害を鏡にすることによって東日本大震災もまたより見えてくる、理解も深まるということで、非常に重要なことだと思うんですけれども、ただ、今後、他の災害のデータも含めて、どのように整理をしていくのか、国会図書館としてこの災害のアーカイブということに対してどういうふうに役割を果たしていくのかという課題はあろうかと私は考えます。このように、東日本大震災のみならず、ほかの大きな災害におけるアーカイブも担うことになっている「ひなぎく」なんですが、この「ひなぎく」の運営について、年間予算、そして人員配置はどうなっていますでしょうか。

○国立国会図書館長(吉永元信君)

予算につきましては、中心的な経費として、令和5年度は約5400万円のシステム系運用経費が措置されております。それに加えて、国立国会図書館の他のデータベースとストレージ等の情報基盤を共有するなどしてデータベースを運用しております。人員につきましては、電子情報部に「ひなぎく」を統括する担当管理職1名を配置しており、また所管する課の担当職員が震災記録の収集等の実務を担っております。

○石垣のりこ君

中心的経費ということで、純粋というか真水というか、このアーカイブの維持運営だけの経費だけではないということで、実際のところどの程度の予算になっているのかとか、どのくらいの労力を掛けられているのか、見えないところはあるんですけれども、おおよその数字というのは示していただきました。そこで、資料の①をご覧いただきたいと思います。震災関連の写真とか動画を収集して公開している各地のアーカイブがあるわけですが、「ひなぎく」と連携されているものも、そうでないものもございます。その中で、近年、このアーカイブを閉鎖する動きが出ているということなんですけれども、管理ができなくなったアーカイブの管理者からの相談ですとか、実際移管などが行われた、その状況はどうなっていますか。

○国立国会図書館長(吉永元信君)

「ひなぎく」は、これまで4件の閉鎖アーカイブから1万5000件以上の震災記録を引き継ぎました。「ひなぎく」で引き継いだもの以外には、同じ地域にあるアーカイブに統合された事例や、同じ運営主体が管理する別のアーカイブに統合された事例などがあると把握しております。現在も、閉鎖を検討するアーカイブ機関からご相談を受け、調整を進めている状況でございます。

以上です。

○石垣のりこ君

新聞の記事にもありますように、今後、各地のアーカイブの維持管理が難しくなって閉鎖されていくような案件、相談が増えていくのではないかという懸念があると。閉鎖されないまでも、「ひなぎく」と連携している団体、先ほどもご紹介ありましたけども、被災地の自治体、図書館、学術機関、報道機関、民間企業、各種団体との連携がなされてはいるんですけれども、やはり団体によっては維持管理、運営の負担が非常に大きいということで、災害データアーカイブ学が専門の東北大学の柴山明寛准教授によれば、写真の公開には肖像権、個人情報保護のための画像処理なども必要になると、データを適切に管理できる人材、アーキビストも不足していると、このような指摘もなされています。実際に、「ひなぎく」、ここにいらっしゃる方どのぐらいご覧になったことがあるか分かりませんが、例えば、東日本大震災アーカイブ宮城のサイト、これは宮城県の図書館が協議会の事務局をしているサイトになっておりますが、震災で甚大な被害を受けた沿岸部の、例えば女川町のページを開いてみますと、何十点かの資料というのは見ることができるんですが、あれ、これだけなのかな、あれだけ大きな被害を出しておきながらというふうに思って女川町の公式ホームページを見てみますと、震災の前からの町の写真も含めて、震災復興の歩みというのが年度ごとにまとめられて、かなり充実したサイトもございます。ここのページがきちんとリンクされていないんですね。これ、図書館の方にも申し上げましたら、その段階で気付いていただいて、何らかの対応を取っていただけるのかどうかはちょっと分からないんですけれども、そういう把握がされていないという現状があるということでございます。これ、丁寧に今後、より記録を収集して活用できるようにしていくという点で、まだまだ課題が大きいなというふうに私は感じました。そこで、東日本大震災のアーカイブに関して、地方公共団体、学術機関、民間企業等とより丁寧に連携して内容を充実させて、情報を一元的にしっかりと管理していく、バックアップデータもしっかりと取っていくという意味で、国立国会図書館が果たす役割についてどのようにお考えでしょうか。

○国立国会図書館長(吉永元信君)

「ひなぎく」は、東日本大震災及びその他の震災に関連する記録を収集するため、今後も地方公共団体や学術機関、民間企業等との連携を進めてまいります。官公庁がウェブサイトにより公開した震災関連記録についても、国立国会図書館インターネット資料収集保存事業によって網羅的に収集しております。収集した震災関連情報は、「ひなぎく」からも検索できるようにしております。また、アーカイブが閉鎖される際には、可能な限り同じ地域で引き継がれ活用されることが望ましいと考えております。しかし、地域における引継ぎが困難である場合には、公開されていた震災記録が永続的に利用できるように、「ひなぎく」による引継ぎを含めて、貴重な震災記録を残すための役割を果たせるように努めてまいりたいと思います。以上です。

○石垣のりこ君

是非とも国立国会図書館としての役割も果たしていただきたいと思いますが、各地の図書館、皆さんご承知か分かりませんけれども、やはり図書館の人員削減であったり非正規化が進んでいて、なかなか、まあ図書館だけではないんですけれども、各自治体の役所も人がいなくて対応できていないという状況、先ほどもご答弁の中にもありましたけれども、そういうことも影響していると思います。復興大臣、今のアーカイブの話を聞いていただいて、教訓と記録、記録と教訓の伝承について、特に今日はアーカイブという点に焦点を当ててお話を伺いましたけれども、復興大臣として、やはりこの記録、非常に、今後長く残していく点で、アーカイブというのは利活用していく素材としては重要なものだと思うんですけれども、復興大臣としては、この辺、どのように力を入れていきたい、どのようにお考えか、教えていただけますか。

○国務大臣(渡辺博道君)

今委員ご指摘のとおり、記録をきちっと維持をしていくことは大変重要です。記録がなければ、次の世代に引き渡すというか、次の世代の人たち見ることもできないわけですね。したがって、このアーカイブも含めて、この重要性というのは認識をしております。その中で、今回、F−REIの中の大きな事業の目的の一つにして、実は、被災地の、今までの被災地の状況の中の伝承、様々な事案について研究する一つのセクションが設定をしてございますので、この中でも、F−REIの中でもしっかりとそれを検討していっていただきたいと、そのように思っています。

○石垣のりこ君

そのセクションがどんなふうに具体的なものか、ちょっと今日は伺わないで今後の宿題というふうに私自身にしたいと思いますけれども、やはり、まず今日は、記録をしっかりと残すということ、今後それをどういうふうに分析して活用していくかと。集めて安心、集めて終わりではなくて、各地域でどうやって生かしていくかというのは本当に大きな課題になってくると思います。先ほどのご答弁の中にもありましたように、震災遺構のそういうところと絡めてどんどんやっぱり活用していく、あのとき、ああ、もっと例えば防災教育をしていれば助かった命があったと、そういうことにできるだけならないように、この記録を残し、しっかりと教訓を受け継いでいくということに今後も、12年、13年目に入りましたけれども、しっかりと目を向けていただきたいと申し上げたいと思います。さて、続いてのALPS処理水のお話を伺っていきたいと思うんですけども、今、記録と教訓のことについて伺いました。復興構想会議が2011年の5月に出した復興構想7原則というのがございます。その原則の一番最初には、実は、生活の再建でもなく、コミュニティーの再生でもなく、なりわいの復活、復興でもなくて、何よりもその教訓を次世代に伝承し、国内外に発信をしていくということが掲げられています。その前提にあるのが、やっぱりあのとき、12年前、私も宮城出身で、あの大きな揺れを経験し、津波の直接の被害には遭いませんでしたけども、あの惨状を目の当たりにしております。あのとき、本当に言葉を失って、未来に向けて明るい言葉、何か希望を持てるような言葉を何か言うことすらできなかった、そういう状態から、私たちが一体未来に向けて何をすることができるのかという原点に立ったときに、やはり記録を残し、教訓を伝えていくということが唯一、一番最初に発することができたことなのではないかと、改めてこの復興構想会議の提言を見て私は感じました。その中に、これは6月に復興構想会議がまとめた提言でございますけども、前文、是非ともこれ皆様にもお読みいただきたい。お読みになっていただいている方もたくさんいらっしゃると思いますけれども、東日本大震災というのは、地震と津波災害、そして原発災害の複合災害であると、こう述べられていて、こうした総合問題をどう解いていくのかという問いが立てられております。この前文の一部を抜粋してご紹介しますと、実はどの切り口を取って見ても、被災地への具体的処方箋の背景には、日本が戦後、戦争後、まあ戦後ですね、未解決のまま抱え込んできた問題が透けて見えると、その上、大自然の脅威と人類のおごりの前に、現代文明の脆弱性が一挙に露呈してしまった事実に思いが至ると、我々の文明の性格そのものが問われているのではないかというふうにこの前文に書かれております。これをご紹介した上で、ALPS処理水について、先ほど横沢委員も様々な質問がございましたけど、私は更にちょっと細かい質問をしていきたいと思います。東電に伺います。現在、敷地内に置かれているALPSで処理された汚染水、これあえて、十分に処理されていない、そのままでは処分できないという点で「汚染水」と言いますけども、入ったタンクの数と総量がどのくらいあるか、教えてください。

○参考人(山口裕之君)

お答えいたします。福島第一原子力発電所では、発生した汚染水をそのまま貯蔵しているわけではありません。多核種除去設備等で浄化し、ALPS処理水や処理途上水としてタンクに保管してございます。こうしたALPS処理水等が貯留しているタンクは1026基ございます。また、ALPS処理水等の水とALPSで処理する前の水、これ「ストロンチウム処理水」と言っておりますけれども、この貯蔵量は、現在、約133万立方メートルとなってございます。以上でございます。

○石垣のりこ君

これは、トリチウム以外の核種というのは、それぞれの排出基準値を下回るまで処理されているのでしょうか。

○参考人(山口裕之君)

多核種除去設備の運用に当たりまして、放射性物質等による敷地境界での追加的な実効線量、年間1ミリシーベルト未満、これを維持するために、発生量が現在よりも大量にあったことから、線量の高い汚染水を可能な限り速やかに処理する方針でこれまで運用しておりました。そのため、多核種除去設備等処理水の中には、トリチウム以外の核種について、環境へ放出する際の規制基準値を超えるものが約7割含まれてございます。2019年度以降に処理したものにつきましては規制基準を下回ってございまして、規制基準を下回っている水は全体の約3割ということになってございます。今後、環境へ放出する際には、この7割の処理水は、2次処理、これを確実に実施いたしまして、トリチウム以外の放射性物質について規制基準値以下とする方針でございます。以上でございます。

○石垣のりこ君

トリチウム以外の核種というのは、ALPSで規制基準値まで下げてから海洋放出をするのか、それとも、現状から、海水と混ぜて薄めて排出する予定なのか、こちらいかがですか。

○参考人(山口裕之君)

トリチウム以外の核種につきましては、ALPS等で規制基準値を下回るまで何度でも浄化処理を実施いたしまして、測定、確認用のタンクで規制基準を満足していることを確認いたします。その上で、海水で希釈し、放出いたします。以上です。

○石垣のりこ君

このALPSと言われる、まあいろいろトラブルもありましたけど、3種類ある多核種除去設備の稼働状況はいかがでしょうか。

○参考人(山口裕之君)

現在、1日当たりおよそ100立方メートルぐらいの汚染水というものが発生してございまして、こちら、既設ALPSあるいは増設ALPS、その一系統を動かせば処理ができるという状況になってございます。以上でございます。

○石垣のりこ君

じゃ、全てのALPSを最大限動かした場合の処理能力というのは1日どのくらいあるんでしょうか。

○参考人(山口裕之君)

今は、先ほど申し上げましたとおり、汚染水自体の発生が1日当たり100立方メートルということでございますけれども、全体の処理能力としては1900立方メートル処理できるということになってございます。

○石垣のりこ君

3種類あるうち、ちょっと確認ですけれども、既設、増設、高性能、全て動かせる状態にあるということでよろしいですか。

○参考人(山口裕之君)

はい。稼働はできる状況にございます。

○石垣のりこ君

海洋放出をされる今予定の段階で、1日大体どのぐらいの時間ALPSを稼働するという想定でしょうか。

○参考人(山口裕之君)

海洋放出をするに当たりましては、トリチウムの濃度の低いものから順次処分を行うという方針の下で、放出開始後のALPSの運転計画につきましては、放出計画を策定して、それに合わせて計画してまいりたいというふうに思ってございます。なお、日々発生する汚染水は、先ほどから申し上げているとおり、平均で日量約100立方メートル程度に抑制されてございますので、既設あるいは増設ALPSの一系統で処理可能という状況でございます。

○石垣のりこ君

もう一つちょっと確認します。先ほどの答弁の中にもあったと思うんですけれども、現在新たに生じているALPSで処理が必要な汚染水の量というのは1日どのぐらいありますか。

○参考人(山口裕之君)

繰り返しになりますけれども、今、日々発生する汚染水につきましては、平均で日量約100立方メートルということでございます。

○石垣のりこ君

ありがとうございます。ちょっと細かいお話の事実確認をさせていただきました。これまでの話を総合して、これ、単純計算といいますか、このタンクがなくなるまで、ALPS処理水をなくすまで何年を要するというふうに予定をされているのか、計画をされていますか。

○参考人(山口裕之君)

ALPS処理水の海洋放出に当たりましては、一度に大量に放出するようなことはせずに、トリチウムの半減期も活用して、廃止措置に要する事故後30年から40年、この期間を有効に活用して放出する計画としてございます。

○石垣のりこ君

これ、事故後30年から40年といいますと、現在、大体2040年から、41年から51年前後で廃炉完了という廃炉ロードマップが作られている、先ほどもこのようなご答弁が横沢委員の質問の中での答弁としてございましたけれども、ALPS処理水の処分の状況によっては、この今現在掲げられている中長期の廃炉ロードマップを組み替えることがあるのかどうか、経産省に伺います。

○大臣政務官(長峯誠君)

ALPS処理水の処分に当たりましては、ご指摘いただきました中長期ロードマップの目標の達成に向けまして、まずは廃炉作業に支障が生じることがないように対応をしてまいりたいと存じます。その上で、あくまで一般論として申し上げますと、中長期ロードマップについてはその進捗状況を定期的に確認をしておりまして、現地関係者のお声もお伺いしながら、継続的に見直しを図ることとしております。

○石垣のりこ君

中長期ロードマップ、見直しを図っていくということだったんですけれども、これ、現在、ちょっと、廃炉ということを想定はされているものの、廃炉とはどういう状態であるのかということが分からないまま、ここがブラックボックスになったまま様々なことが計画されて、一応時間軸でも計画が立てられているわけなんですけれども、そもそもここのところが分からないというので、この中長期ロードマップがどれだけそれこそ実現性があるものなのかということには甚だ疑問ではあります。ちょっとこの点、今日は時間がないので質問はいたしませんけれども、先日、1号機の格納容器の状況、写真が公開されましたけれども、30年弱でですね、30年、そうですね、廃炉が完了するということに関しては甚だ疑問です。今後も一つ一つ事実を丁寧に伺いながら状況を把握していく必要があると私は考えております。今日、なぜこのALPS処理水に関してこれだけ細かい質問をしたかといいますと、実は、2018年までは、このタンクの中に入ってALPSで処理されたALPS処理水はトリチウム水であると、ほかの核種は全て除かれているという前提

で様々な議論が進められてきたという、こういう事実があるわけです。これ、いろんな諸事情はあるとは思いますけれども、これが2018年、震災後から7年をたって明らかになって、そこからまた議論がスタートしたという経緯があるものですから、いろんなところでやっぱり複雑な話で、専門性も関わってくることなので、一般に本当に理解はしづらいところではあるんですけれども、今後もしっかりと丁寧にご説明をいただければ幸いです。今後もしっかり、引き続き私の方でも注視していきたいと思います。続けて、片付けなければならないけれども、やはり放射性物質というもう本当に厄介な、なかなか人間の手には本当に負い難いこの物質であるがゆえに、非常に丁寧に進めなければならない案件というのはいろいろございます。東日本大震災による8000ベクレルを超える農林業系指定廃棄物の処理の状況について続いて伺います。環境省、お願いします。

○政府参考人(土居健太郎君)

指定廃棄物のうち、宮城県、福島県、茨城県、栃木県の4県におきます農林業系の指定廃棄物につきましては、2019年12月末時点で合計約1万3000トン、2022年12月末時点では合計約9400トンとなっておりまして、2019年12月末時点から約3600万トン減少しているというのが現状でございます。

○石垣のりこ君

これ、減っている部分も確かにあるんです。これ、聞くところによりますと、月日がたって8000ベクレル以下になって処分ができたものもあるということなんですが、しかしながら、やはりまだこの農林業系指定廃棄物だけでも9400トン残っていると。今、3年間ほどのその推移を教えていただきましたけれども、宮城県の稲わら、これの状況を、2019年末、今の3年のスパンでどういう状況になっているか、教えていただけますか。

○政府参考人(土居健太郎君)

冒頭、申し訳ありませんが、減った分を3万6000というふうに申し上げましたが、3600トン減少というところでございました。修正させていただきます。申し訳ありませんでした。今ご質問いただきました宮城県の農林業系指定廃棄物につきましては、地元の県、市町村の意向を尊重することが最も重要だというふうに考えてございます。宮城県の農林業系廃棄物の課題といたしましては、8000ベクレル/kg以下のものが非常に多いということで、2017年時点で約3万6000トンございました。この状況も踏まえまして、2017年7月に開催されました市町村長会議におきまして、この8000ベクレル/kg以下の農林業系廃棄物を優先的に処理するということで県と市町村が合意をしております。現在、この合意に基づきまして農林業系廃棄物の処理が進められておりまして、環境省といたしましては、これを尊重し、財政的、技術的な支援を行っているところでございます。指定廃棄物の扱いにつきましては、引き続き県ともよくご相談をさせていただきたいというふうに考えております。

○石垣のりこ君

指定廃棄物の量について今お話しいただきましたか。すみません、私が聞き逃していたら申し訳ないんですが。

○政府参考人(土居健太郎君)

宮城県におきましてあります農林業系の指定廃棄物につきましては、約2270トンというのが現状でございます。

○石垣のりこ君

これ実は、3年ほど前、私が議員として国会に送っていただいて、2019年の質問のときに、したときに、もうこの数字から変わっていないんですね。なので、もちろんその8000ベクレル以下のものを進めているというのはあるんですけれども、やはりこの8000ベクレルを超えるものに関しては、最終処分場もなかなか決まらないということで、非常に難航しているというふうに認識をしております。やっぱりこういう問題がまだまだ各地にあって、最初は3年だけここに置かせてくれと言って置いておいたけれども、3年が6年になり、6年が9年になり、今もう12年ですよね。どんどん更新されて、最初はビニール袋を新しいものをもちろん掛けていたけれども、何かもう今にも破れそうになっていて、年に1回ぐらい状況だけ見に来る人はいるんだけれども、これどうなるんだろうなというままで置かれた状態になっているということで、現地からもお話を私自身も聞いております。調整に入るやはり市町村の皆さんも、原発事故の被害者のはずの自治体が責任を押し付けられているんじゃないかと、住民と行政の間に溝ができて、自治体が対立の矢面に立つことになってしまうというのは非常に不本意であるというようなお声も頂戴をしております。これ、今後処理を進めるための対応というのはどのようになさっていく予定でしょうか。

○副大臣(小林茂樹君)

福島県外の指定廃棄物については、委員お述べのとおり、その処理先の確保が困難でございまして、現在、一時保管が続いているという状況であります。そういう中で、環境省としては、農林業系指定廃棄物の処理について、地元の県、市町村の意向を尊重することが重要と考えております。ご地元の状況を踏まえ、指定廃棄物の保管状況等に応じて、保管いただいている農家などのご負担を軽減するため、それぞれの県や市町村ともよく相談をした上で、可能な取組から順次丁寧に進めているといるところでございます。

○石垣のりこ君

まだまだ掛かりますし、地元の合意というのも簡単に取れないと思います。本当に重い問題です。復興の原点のお話をしました。記録をしっかりと残していくこと、教訓を引き継いでいくこと。一体この私たちは、あの原発事故も含めて、東日本大震災から一体何を学んで、どういう価値観を持ってこの社会を築いていくのか、本当に問われていると私は感じております。引き続き、質問をして、そしてこの復興に向けて取り組んでいきたいと思います。以上で質問を終わります。